2014-06-26

7月10日(木)11日(金)映画『怒れ!憤れ!―ステファン・エセルの遺言―』上映会



93歳の闘士ステファン・エセルのメッセージを、
トニー・ガトリフ監督が、実際のデモの風景を素材に詩的な映像と物語によって映画化。
 
松本シネマセレクト理事長宮崎氏との共催で、急遽上映決定!
93歳の元レジスタンス闘士が書いた、わずか32ページのパンフレットが全世界30カ国語に翻訳され、多くの若者の心を動かした。2013年2月27日に死去したエセルのその遺言というべき書、「怒れ!憤れ!」を『ガッジョ・ディーロ』『愛より強い旅』のトニー・ガトリフ監督が映像化。

作品はスペインの15M運動の様子、これに触発されて起こったパリ、アテネのデモなど実際のデモの風景を撮影したドキュメンタリー映像を基にしつつ、アフリカからヨーロッパに移民しようとする一人の黒人少女の視点で語られるドラマとして描かれます。メッセージ性の強い社会派映画としてだけではなく、坂を転がり落ちるオレンジのシーンに象徴されるように、詩的な映像と印象的に用いられた音楽によって現実をコラージュし再編するガトリフ監督の映画的表現の美しさも本作の見所です。
「人間は誰も違法ではない」というステファン・エセルの人間愛に満ちた眼差しに触れてみてください。

『怒れ!憤れ!―ステファン・エセルの遺言―』上映会
7月10日(木)
①20:00〜 ②22:00〜
7月11日(金)
①20:00~ ②22:00~
(※上映時間88分)
(予約)1,000円(当)1,200円(+要1Dオーダー)
予約は、give.me.little.more@gmail.comまで

■作品情報


怒れ!憤れ!―ステファン・エセルの遺言―』(2012年/88分/カラー)
監 督:トニー・ガトリフ
原 作:ステファン・エセル
配 給:ムヴィオラ
 (あらすじ)

家族へ。ヨーロッパから良い報せを送ります。アフリカからヨーロッパにやってきた少女。たどり着いたのはギリシャ、アテネ。仕事を探すものの、仕事どころか眠る場所にさえありつけず、警察に拘束されて強制退去させられる。少女はフランスにたどりつく。パリ。市民や観光客の目の届かない裏通りには、多くの不法移民や差別され追放された者たちが路上に暮らす。バスティーユ広場には「真の民主主義を」と訴える若者たちが集まっていた。少女は再び、警察に捕らえら、アテネへと送り返される。その街で声をかけてきた少年の手配で、少女は1ユーロで水を売るが、何の足しにもならない。少女はよりよい場所を求めて、密航する。スペイン。世界に絶望しかけた彼女の前に、世の不正義に反対する若者たちの声が聞こえてくる……。

▼リンク
・「怒れ!憤れ!ステファン・エセルの遺言」公式サイト
・タワーレコード 映画レビュー
・私はスクリーンにスローガンを書き込む トニー・ガトリフインタビュー(web dice)


■プロフィール
トニー・ガトリフ


1948年生まれ。フランス人の父、ロマの母の間に生まれる。舞台で俳優として活動を始め、75年に初めての映画短編を監督。90年『ガスパール/君と過ごした季節(とき)』がスマッシュヒットし、人気監督となる。2004年の『愛より強い旅』で第57回カンヌ国際映画祭監督賞を受賞。2009年の『Korkoro』(日本未公開)ではモントリオール世界映画祭最優秀作品賞などを受賞。自身の出自であるロマを題材にした秀作を数多く発表している。自ら作曲も手掛けるなど音楽の造詣も深く、映像・音楽に秀でた感覚を持つ。

主なフィルモグラフィー
1990 ガスパール / 君と過ごした季節(とき)
1993 ラッチョ・ドローム カンヌ国際映画祭ある視点賞
1995 モンド
1997 ガッジョ・ディーロ ロカルノ国際映画祭銀賞、最優秀女優賞受賞、ヤング審査員賞、エキュメニカル賞、FICC賞
2000 ヴェンゴ ヴェネチア国際映画祭正式出品
2002 僕のスウィング ベルリン国際映画祭正式出品
2004 愛より強い旅 カンヌ国際映画祭監督賞
2006 トランシルヴァニア カンヌ国際映画祭クロージング作品
2010 Korkoro モントリオール世界映画祭最優秀作品賞

2012 怒れ!憤れ!--ステファン・エセルの遺言